赤いハイビスカス

タヒチでは、登校した子供達が学校の先生に花をプレゼントしているのをよく見かける。プレセントと言っても、ティアレやティパニエ(プルメリア)、ハイビスカスなどの花を一つだけ。そのまま耳の上にちょいっと挿して飾ってもらうためだ。
ここ数ヶ月、私は先生でもないのに毎朝真っ赤なハイビスカスの花を贈られている。
なんと息子のクラスメートのヘイティアレちゃんからだ。彼女は去年も息子と同じクラスだったのだが、今年の新学期以来急に息子への愛に目覚めたらしく、息子の母である私にも愛情いっぱいなのだ。息子より頭一つ背が高く、体格もがっしりしていて、足のサイズなんか私と同じヘイティアレちゃん。息子の書いた字のひどさに、明日の宿題の内容がわからなくて途方に暮れている時は、説明してくれるヘイティアレちゃん。金曜日には必ず週末の予定を聞いてきて、我が家に来たがるヘイティアレちゃん。授業で描いた絵に私の名前を入れてプレゼントしてくれるヘイティアレちゃん。
どのヘイティアレちゃんも可愛くて、真っ赤なハイビスカスは私の中でヘイティアレちゃんそのものになった。

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