主人のペット


我が家では(というより、主人は)犬が飼えないのでニワトリを飼っていた。
ロ-プで片足をくくり、庭の木につないでおくのだ。

そんな事をしなくとも手入れをしない我が家の庭にはたくさんの野良ニワトリが集まってくるので、何故ゆえにわざわざ木に繋がなきゃいけないのだ?と主人に聞いたところ。
<だって僕のニワトリだから、、、。>

タヒチでは娯楽としてよく闘鶏を育てている男達はよくいる。が主人は全く闘鶏には興味なし。
ただ単純にニワトリが可愛いのだそうな。

でも、雌鶏なら卵を産むから便利だけど何故雄鶏をつながなきゃいけないのだ?と聞くと。
<だって僕のニワトリだから、、、。>

そうか、そうか、勝手にしてくれ。という事で、洗濯物を干しに庭にでる度に大騒ぎする主人のニワトリにいいかげんうんざりしていたある日、庭に出てみるとどうもおかしい。ニワトリが全く動かないのだ。
妙に思って覗き込んでみると、なんと後頭部が血だらけでぼっくりとえぐられているのだ。
きっと他の雄鶏にやられたのだろう。死んではいないので、ロ-プを切ってみるとあっという間にどこかへ消えてしまった。

その事件以来我が家にペットの鶏はいなくなったが、何故か2羽の雌鶏が同じ巣で毎日卵を産むようになり、
息子と私は毎朝おいしいオムレツを頂いている。

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